7月中旬ともなると、被災地の写真洗浄現場の状況にも大きな変化が出てきます。大量のアルバムが並んでいた唐桑体育館もその床にはもうアルバムはなく、洗浄済みの写真がポケットアルバムに収納され、地区ごとに整理され机の上に綺麗に並んでいます。
しかし一方で、こんな場所もありました。名取市閖上小学校。4月、多くのボランティアが自主的に写真洗浄を進めていましたが、GWを機に、ボランティアの数も減り、なんとかバラの写真は洗浄を終えたものの、泥をかぶったアルバムが、約300箱ものこったままの状態。これら汚れた大量のアルバムの中から自分のアルバムを探すのは、肉体的にも精神的にもつらい作業と思われ、探しにくる人もまばらになっていました。
閖上の場合、そもそも自主的なボランティアからスタートした現場で、アルバムを県外に発送するという判断を下すのは難しい状況でした。しかしそんな中、市の職員の方との出会いをきっかけに、気仙沼での受け入れ実績のおかげもあって、アルバムを足柄に送っていただくことが決まりました。